イーサリアムのハードフォークと4つのアップデート

イーサリアムのハードフォークと4つのアップデート

イーサリアムハードフォーク

2017年10月16日、イーサリアム(Ethereum)はホームステッド(HOMESTEAD)に次ぐ大型アップデートになる、メトロポリス(Metropolis)の第一弾ハードフォークを行い、大きな障害もなく無事にリリースされたことを発表しました。

メトロポリス(Metropolis)は2段階に分けて実装されることになっており、今回行われたのはその第一弾でコードネームは“ビザンチウム”。ビザンチウムは4,370,000ブロックから有効になりました。

イーサリアムは2015年のリリース当初から、開発フェーズを①Frontie(フロンティア)②Homestead(ホームステッド)③Metropolis(メトロポリス)④Serenity(セレニティ)の4段階に分けて行うというロードマップが描かれております。

The DAO事件や、その後のイーサリアムネットワークへのDDOS攻撃に伴う予定外のハードフォークもありましたが、今回のメトロポリスは公式に発表されている予定通りのアップデートということになります。

The DAO事件の印象が強いせいか、イーサリアムのハードフォークというと不穏に思う方も多いようですが、今回のように公式にアナウンスされているアップデートに関しては、基本的に大きな混乱はないと考えていいでしょう。

ビットコインに次ぐ時価総額の大きさを誇り、今後の動向にも注目が集まるイーサリアムのアップデート遍歴を簡単にまとめてみます。

フロンティア(Frontier)

2015年7月の一般公開に合わせてリリースされたイーサリアム最初のプラットフォームがフロンティア(Frontier)です。初めて一般公開するにあたり、バグ(不具合)が発生する可能性などを考慮して、フロンティアはいわゆるβ版(ベータ版)としてリリースされました。問題が発生すればイーサリアムの開発チームが、ブロックチェーンの修正を行う可能性があるというテスト版のようなものです。

まだそれほど仮想通貨が世界的に認知されていない当時から、スマートコントラクトという画期的な機能が大いに注目され、イーサリアムの可能性に期待を寄せるマイクロソフトなどの大企業との提携も話題になりました。

誰もが知っている大企業との提携はイーサリアムにとっても追い風になり、イーサリアムの人気・知名度は一気に広がっていくことになります。

ホームステッド(Homestead)

フロンティアのリリース後、いくつかのバグはあったもののイーサリアムの稼働は安定していきます。実際の運用を経て必要な改善を行い、改良された安定版のプラットフォームである、ホームステッド(Homestead)が2016年3月にリリースされました。

イーサリアム2回目のメジャーアップデートにあたるホームステッドは、プロトコルの変更とハードフォークを伴い、1,150,000ブロック以降に有効になりました。

ホームステッドでは、新しいOPコード(オペレーションコード)であるDELEGATECALLの追加や、Gas(ガス)といわれるEtherの取引きやスマートコントラクト作成時に必要となる手数料の作成コストを21,000から53,000にアップ。コントラクト作成時にGasが足りない時の作成自体を無効化するOutof Gas callや署名検証を厳格化し、difficulty(採掘難易度)の調整アルゴリズムの変更などが行われました。

また、開発者用の実験段階だったフロンティアのリリース時にはネットワークにおける不安定性を考慮して、イーサリアムの開発者による任意のロールバック機能が含まれていましたが、安定して稼働していることでこの機能が除外され、これを機にイーサリアムは完全に自律的なネットワークとなったといえます。

イーサリアム 予定外のハードフォーク

大きなトラブルもなくフロンティアからホームステッドへ安定移行したイーサリアム。順風満帆に見えたイーサリアムに突如難題が突き付けられます。

イーサリアムのハードフォークといえば誰もが思い出すであろうThe DAOのハッキング事件。TheDAO自体はイーサリアムのプラットフォームを利用するアプリケーションの一つに過ぎません。誤解も多いようですが、この事件はあくまでもThe DAOのアプリケーションバグをつかれたわけで、イーサリアムのシステム自体に問題があった訳ではありません。

しかしながらプラットフォームであるイーサリアムがハードフォークを行って事態の収束を図ったことでさらなる混乱を引き起こし、結果的にイーサリアムは分裂して、『イーサリアム』と『イーサリアム・クラシック』という別の通貨(プロジェクト)に分かれることになりました。

イーサリアムの分裂という混乱も覚めやらぬまま、今度は数週間に渡りイーサリアムネットワークへのDDOS攻撃が繰り返されます。この対応策としてもイーサリアムの開発チームは再度ハードフォーク行い、この時期は予定外のハードフォークが繰り返されました。

メトロポリス(Metropolis)

ホームステッド(Homestead)のリリース後、紆余曲折を経て安定稼働に入ったイーサリアムは、3回目のメジャーアップデートにあたるメトロポリスへの移行が開始されました。

3回目のメジャーアップデートにあたるメトロポリスは、2つの段階(ビザンチウムとコンスタンティノープル)に分けて実装されます。

ハードフォーク1 ビザンチウム

その一段階にあたるのが今回(2017年10月16日)行われたビザンチウムで、大きな障害もなく無事にフォークが完了されたことが公式に発表されました。

Zcash(ジーキャッシュ)のゼロ知識証明を利用したzk-SNARKsをイーサリアムへ実装した、ZoE(ジーキャッシュ・オン・イーサ)を導入してプライバシー保護の強化が行われており、メトロポリスにおいて最も重要な実装といわれています。

また、マスキング機能によりネットワークセキュリティの強化が行われ、秘密鍵を使ったウォレットアドレスを、ユーザー自ら決めることができるようになります。将来的に量子コンピュータが完成すると、現存する暗号化されたパスワードは全て解かれてしまうという懸念があり、今回のセキュリティー対策は、量子コンピューターハッキングを見越した対策のようです。

他にもスマートコントラクトが簡略化され、イーサリアムを利用した開発が容易に行えるようになるなど、メトロポリスを経てイーサリアムは大きな技術的進化を遂げます。最終的な公式アップデートであるセレニティ(Serenity)では、コンセンサスアルゴリズムが現在のPoWからPoSに変更する予定ですが、それに向けての準備も行われるようです。

ハードフォーク2 コンスタンティノープル

コンスタンティノープルのリリースは2018年になる予定です。詳細な日程についてはまだ分かっておりませんが、ビザンチウム実装後の稼働状況次第となりそうです。コンスタンティノープルのハードフォークを経てメトロポリスへの移行が完了することになります。

セレニティ(Serenity)

ロードマップに描かれたアップデートの最終章がセレニティ。セレニティではコンセンサスアルゴリズムがPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)へと変更される予定となっており、その際にディフィカルティボムという仕組で全てのマイナーが新しいチェーンに移行することを目指しています。

イーサリアムの公式アップデートはこのセレニティを以て終了することになります。言ってみればイーサリアムはまだ開発途中ということになり、セレニティへの移行でひとまずの完成形となるわけです。

セレニティの詳細や、セレニティ以降についてはまだ分からないことも多いですが、メトロポリスへの移行が完了して安定した稼働が確認されると、いよいよ最終アップデートであるセレニティへのカウントダウンが始まることになりそうです。

イーサリアムの購入

イーサリアムは国内の取引所で購入することができます。中でもおすすめなのがZaif(ザイフ)。Zaifは国内三大取引所として人気の仮想通貨取引所です。Zaifで扱っている仮想通貨は全て『取引所』形式で購入できるため、手数料が安いのが魅力です。

またZaifでは積み立て型の仮想通貨購入サービスがあり、毎月定額が指定した銀行口座から自動で引き落とされ、イーサリアム(ETH)を購入することができます。買い付けは自動で行われるため、タイミングをみて売買したりする手間もかかりません。

このZaifコイン積立は、相場の価格変動に関係なく一定額を買い付ける方法で、長期的に継続して保有していくことで、ローリスクで安定した収益を目指すためのものです。投機目的でハイリスクハイリターンを求めるのではなく、長期的な投資対象としてイーサリアムを保有して行きたいという人にはおすすめのサービスかもしれません。少額(1,000円)から始められるのも嬉しいところです。

トピックスカテゴリの最新記事